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まいまいず井戸 (2012/04/07他)

まいまいず井戸(五ノ神)

【まいまいず井戸(五ノ神)に建てられた説明板より抜粋】

まいまいず井戸とは、かたつむりのことで、
井戸に向かって降りる通路の形がこれに似ているため
名づけられたものである。
(中略)
さく井技術の未発達の時代に筒状井戸の掘りにくい
砂礫層地帯(されきそうちたい)に井戸を設ける必要から、
このような形態をとるにいたったものである。
(以下略、本記事中に全文掲載画像があります。)

漏斗状(ろうと)(じょうご)の井戸を総じて「まいまいず井戸」と呼ぶようになったのは近代になってから?かも知れません。
井戸の説明板に「まいまいず井戸」の表記があるのは、羽村市五ノ神と府中市府中市郷土の森博物館等で、
他所の井戸は、「堀兼井」「すり鉢状の井戸」「漏斗状の井戸」等で説明されているようです。

ところで、「まいまい」 → 「かたつむり」 なのはすぐに解りますが、「まいまい ず 」の「ず」の意味とは。
書籍「川越市史 民俗編・(著者:埼玉県川越市)」によると、埼玉の方言で、

蝸牛(かぎゅう) カタツムリ でんでんむし まいまいず でんろ でんでんだいろ

との記載があります。
川越市発行の著書なので埼玉の方言となってますが、その昔、
現在の東京都・埼玉県・神奈川県の一部を含めた地域が武蔵国(むさしのくに)であった事から、
かたつむりの事を「まいまいず」と呼ぶ地域が現在の東京都にまで及んでる事は何ら不思議はありません。
「まいまい」 と 「ず」 に分かれてる呼称ではなく、「まいまいず」で一つの呼称なのです。
「まいまい”ず”」は決して英語読みで「maimai’s」ではありません(笑

何はともあれ、この面白い形をした井戸群が埼玉県と東京都西部に現存してるとの事。
今回、自家用車で行ける6ヶ所全部廻りました。
他にも伊豆諸島の式根島に1ヶ所、八丈島に1ヶ所ありますがそこはムリ(^^;

今回訪問した6ヶ所の井戸の所在地は以下の通りです。

今回訪問した6ヶ所の井戸の所在地
堀兼の井(ほりがねのい) 埼玉県狭山市掘兼2220 掘兼神社
七曲井(ななまがりのい) 埼玉県狭山市北入曽1366
青梅新町の大井戸(おうめしんまちのおおいど) 東京都青梅市新町2丁目27番地
まいまいず井戸(五ノ神) 東京都羽村市五ノ神1丁目1番地
渕上の石積井戸(ふちがみのいしづみいど) 東京都あきる野市渕上330番地
まいまいず井戸(復元版)(府中) 東京都府中市南町6-32
(府中市郷土の森博物館内・有料200円)

 

堀兼の井(ほりがねのい)(その1)

所在地:埼玉県狭山市掘兼2220 掘兼神社

最初の登場は「堀兼の井」です。
掘兼神社の敷地内にあります。

堀兼の井(その1)

堀兼の井(ほりがねのい)(その2)

ほぼ全体が見渡せる位置です。
この画像では、井戸は手前の手摺りの後にあります。
堀が浅い為か、井戸への道は見当たりません。

堀兼の井(その2)

堀兼の井(その3)

木々に囲まれた場所にあるので、井戸の内部は落葉で一杯でした。

堀兼の井(その3)

堀兼の井(その4)

説明文によると堀兼の井(堀兼井)は、実はここ1ヶ所だけではなく、
武蔵野の各地にいくつもの「堀兼井」があったと記されてます。

(↓↓↓下の画像をクリックすると大きい画像になります。)

堀兼の井(その4)

七曲井(ななまがりのい)(その1)

所在地:埼玉県狭山市北入曽1366

この「七曲井」は前述の 堀兼の井 と同じ狭山市にあります。

七曲井(ななまがりのい)(その1)

七曲井(その2)

西暦1759年の改修工事を最後にこの七曲井は土砂で埋まってしまったのです。
そして211年後の1970年(昭和45年)に発掘・補修工事がなされて復元されたのです。
内部の壁に崩落防止工事がなされています。

七曲井(その2)

七曲井(その3)

説明文によると、この地の小字は「堀難井(ほりがねい)」だそうです。
最初に登場した「堀兼の井(ほりがねのい)」とは中の字が違います。
井戸を掘る技術の乏しかった時代に、苦肉の策として取られたこの工法。
「堀りづらい井戸」としての当て字の「堀難井(ほりがねい)」の方がシックリくるような気も?

(↓↓↓下の画像をクリックすると大きい画像になります。)

七曲井(その3)

青梅新町の大井戸(おうめしんまちのおおいど)(その1)

所在地:東京都青梅市新町2丁目27番地

「青梅新町の大井戸」は大井戸公園の中にあります。
公園利用者用の駐車場があるので便利です。(但し駐車可能台数が少ないです。)

大井戸(おおいど)(青梅新町)(その1)

青梅新町の大井戸(その2)

かなり大型なものです。
井戸へ降りる道は「まいまい状」ではありませんがキレイに整備管理されています。

大井戸(青梅新町)(その2)

青梅新町の大井戸(その3)

大井戸の説明板をかなり大きい写真(1600px × 1200px)で撮ったのですが、一部不明瞭な文字もありますので、
ここでは活字文でもご紹介します。

東京都指定史跡   青梅新町の大井戸

所在地 青梅市新町2丁目27番地   指定日 平成5年3月22日

大井戸は、人が水口付近まで近づくための擂り鉢形の施設と水をくみ上げる筒井戸からなる漏斗状の形をしています。
このような形の井戸は、羽村市のまいまいず井戸(都指定史跡)など、水の得にくい武蔵野台地等で構築されていますが、東西約22メートル、南北約33メートル、深さ7メートルの擂り鉢部と周囲の盛土からなる大井戸は、中でも最大の規模を持つものです。
この井戸が掘られた時期については、定かではありませんが、地表から筒型井戸を構築する技術が一般化する以前の様式であると考えられます。
また、武蔵野の原野を走る「古青梅街道」と「今寺道(秩父道)」の二本の古道が交差する位置にあることから、おそらく江戸時代の開発以前から道行く人馬の飲み水を供給する場所となっていたものと思われます。
新町村の開発は、慶長16年(1611)に下師岡村の土豪的農民吉野織部之助らによって始まりますが、この際、大井戸に大規模な改修が加えられ、塩野家井戸として使用されたことが、開村の様子を記した「仁君開村記」や発掘調査の結果から想定されます。
さらに、筒井戸の底付近から出土した、明和7年(1770)の年号と「永代不絶泉」の墨書をもつ願文石から、その後も使用されていたことが明らかになりました。
このように大井戸は、中世後期から近世初期の武蔵野台地の開発に関する貴重な歴史的遺構で学術的な価値も高い史跡です。
指定面積は2,121平方メートルです。

平成10年3月30日 東京都教育委員会  青梅市教育委員会

(↓↓↓下の画像をクリックすると大きい画像になります。)

大井戸(その3)

青梅新町の大井戸(その4)

こちらも同じく大井戸公園内にある噴水です。
まいまいず井戸をモチーフにしており、渦巻き状になってます。
もし行かれる場合はコレも見ておきましょう!

大井戸(青梅新町)(その4)

まいまいず井戸(五ノ神)(その1)

所在地:東京都羽村市五ノ神1丁目1番地

まいまいず井戸の真打登場!
その名もそのまま「まいまいず井戸」です。
漏斗状の井戸の総称を「まいまいず井戸」と呼ぶようになった元祖です。

まいまいず井戸(五ノ神)(その1)

まいまいず井戸(五ノ神)(その2)

井戸へ行き着くまでの道がキレイな渦巻き状になってるのが魅力ですね。
ここはJR青梅線・羽村駅前にあります。

まいまいず井戸(五ノ神)(その2)

まいまいず井戸(五ノ神)(その3)

結構賑やかな駅前なのですが、ここに居ると、何と言うか、
他とは時間の流れが違うような錯覚に陥るような感が・・・(^^;

まいまいず井戸(五ノ神)(その3)

まいまいず井戸(五ノ神)(その4)

中に入って行けるのでちょっと降りてみました。
井戸にかかる屋根もとても味があります。

まいまいず井戸(五ノ神)(その4)

まいまいず井戸(五ノ神)(その5)

標柱もありました。
逆光のためか文字がイマイチ不鮮明(^^;
「五ノ神まいまいず井戸」と書かれてます。

まいまいず井戸(五ノ神)(その5)

まいまいず井戸(五ノ神)(その6)

昭和35年まで現役だったのですね。
保存状態はとても良いです。

(↓↓↓下の画像をクリックすると大きい画像になります。)

まいまいず井戸(五ノ神)(その6)

渕上の石積井戸(ふちがみのいしづみいど)(その1)

所在地:東京都あきる野市渕上330番地

閑静な住宅地にある「渕上の石積井戸」です。
”石積”の名前通り、堅固そうな石積で構成されています。
コンクリートがない時代の人々の知恵ですね。

渕上の石積井戸(ふちがみのいしづみいど)(その1)

渕上の石積井戸(その2)

井戸に行き着くまでの道はらせん状になっていますが、
説明文に「まいまいず井戸」の文字列はありません。
また 他の井戸の場合、すり鉢の底にある程度 平な部分があり、そこに四角い井戸がありますが。
この渕上の石積井戸は丸い周囲にいきなり水面という形式になっています。
今回訪問した6ヶ所の中でも特異な井戸と言えます。

水面部分が大きいので「池」にも見えますね(^^;

渕上の石積井戸(その2)

渕上の石積井戸(その3)

解りづらい場所にあります。
「開戸センター」の敷地内を入って行きます。
「渕上の石積井戸」看板はあるのですが小さいです。

「渕上の石積井戸」の入口を地図(マピオン)で示してみました↓。中心の十字部分が入口です。
http://www.mapion.co.jp/m/35.719565_139.276828333333_10/

(↓↓↓下の画像をクリックすると大きい画像になります。)

渕上の石積井戸(その3)

まいまいず井戸(復元版)(府中)(その1)

所在地:東京都府中市南町6-32

府中市郷土の森博物館の中にあります。
有料で大人200円です。(プラネタリウムは別料金)
営業時間や休館日に注意!
行く場合は事前に確認しましょう。

府中市郷土の森博物館のホームページは↓のリンクからどうぞ。
http://www.fuchu-cpf.or.jp/museum/

まいまいず井戸(復元版)(府中)(その1)

まいまいず井戸(復元版)(府中)(その2)

元々この場所にあったのではなく、府中市寿町1丁目で行われた発掘調査で見つかった井戸を、
この場所に復元(新たに作った)したのです。

まいまいず井戸(復元版)(府中)(その2)

まいまいず井戸(復元版)(府中)(その3)

ここは井戸まで降りて行けるので行ってみました。
フタとして載せられいる竹をどかして中を覗くと、しっかり水が溜まってましたよ(^^)

まいまいず井戸(復元版)(府中)(その3)

まいまいず井戸(復元版)(府中)(その4)

こうして見ると現存せずに埋まってしまったまいまいず井戸はたくさんあるのですね。

(↓↓↓下の画像をクリックすると大きい画像になります。)

まいまいず井戸(復元版)(府中)(その4)

来訪日付が(2012/04/07他)となってるのを お気付きになりましたか?
最初の2012年4月7日に6ヶ所全て訪問して 一旦は終了となったのですが、、、
訪問時刻が朝だった為に問題が発生してしまったのです。
まいまいず井戸は紹介した通り、漏斗状の穴の中に井戸があるのですが、
朝の訪問撮影の為、太陽の角度が浅いので穴の中が影になってしまい、
肝心の部分が全く撮れませんでした。

そこで3日後の2012年4月10日の昼前、
中でも前回の訪問時間が早かった、狭山市堀兼の井、青梅新町の大井戸、羽村市五ノ神 を再訪。
2度目の訪問で初めて解った事もあったので それはそれで収穫になり、ヨシ!としました(笑
また違う季節に行ってみたいですね(^^)vブイ!

おまけ(^^)

模型風まいまいず井戸
模型風まいまいず井戸

イラスト風まいまいず井戸
イラスト風まいまいず井戸

「まいまいず井戸ステッカー・五ノ神ver.」です。
車に貼ると「お!なかなかやるな!」と一目置かれます(笑)
まいまいず井戸ステッカー・五ノ神ver.

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